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William James Lunn(ウィリアム・ジェームス・ラン)

The source: "FAMOUS FLIES and their Originators" by T. Donald Overfield.

Lunn’s Particular(ランズ・パティキュラ)の作者はWilliam James Lunn(ウイリアム・ジェームス・ラン)。

Lunnは革新的なタイヤーと言われ、数々の歴史的な作品を生み出した。

彼がいかにして創造的な作品を創りだしたのか、フライを巻く人間にとって大変興味のあるところだし、そのクリエイティヴな姿勢こそフライタイヤーのあるべき姿と言って良いだろう。

W.J.Lunn は1862年1月2日、イギリスに生まれた。

彼は幼少の頃から自然科学に多大な興味を持ち、1886年から、イングランド屈指のトラウト・リバーであるテストの管理にたずさわった。

そして1932年、70歳で引退するまで、流域を管理する組織の一つであるHoughton Clubでリバーキーパーを務め、リバー・テストの環境改善に大きく貢献した。

リバー・テストでドライフライによる最初の魚が釣れたのは、イギリスの他の川より遅い1888年のことだった。彼が最初に巻き上げた一連のフライも、ドライフライに対する関心が大いに高まった時代の空気を映し出している。

Lunnは水生昆虫についての豊富な知識を持っていたが、初めてフライを巻いたのは、なんと54歳の時であった。しかし彼の作品は最初から、この世界で圧倒的な異彩を放っていた。

一連のフライはモデルとなった水生昆虫の、正確で、しかし単純なイミテーションというレベルを超え、その昆虫の存在そのものを印象的に捉えた作品と言える。一方、実在の昆虫にこだわったせいか、彼はファンシーフライを製作することがなかった。

ちょうど時を同じくして、絵画の世界でも印象主義が写実主義にとって代わった頃だ。彼の革新的な作風には、その時代の機運というものが共有されていたのだろうか。

--つづく--

©KEN SAWADA
2012-12-02

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