MY TROPHY | MY RECORD | |
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魚種 Species | レノック Lenok |
体長 Length | 60cm |
体重 Weight | 計測せず |
フライ Fly & Hook Size | ブラックフェアリー 1インチ+ST3 #8 |
ロッド Rod | KS SW MELVIN |
リール Reel | KS SU Salmon I The Cherry Salmon |
釣った日 Date of Catch | 2005/06/15 |
釣った場所 Place of Catch | モンゴル・バラフ川 |
きっかけは、去年、プロショップ・サワダを訪ねた時だった。
トロフィークラブ常連の平野さんが入ってきて、
モンゴルの写真を何枚も見せてくれたのだ。
以後、モンゴルの釣りが頭から離れなくなった。更に情報を集めるとモンゴルにはかの有名なタイメンの他、アムールトラウトやレノック、モンゴリアン・グレーリングなど、興味をそそられるターゲットがいるという。
今年に入って、モンゴルの草原を流れる川で釣りをしたいという思いはいよいよ強くなり、6月11日からの1週間、平野さん、多屋先生とご一緒させて頂くことになったのである。
濁流のオノン川(6/13)
最初に訪れたヘルレン川は増水で不発。きのう、ほぼ8時間かけて350km離れたオノン川にやってきた。現地の人に聞くと、10年ぶりの大雨が止みかけ、これから雨が降らなければ状況は良いだろうとの事。しかし、雨はまだ断続的に降り続いている。
タイメンの一級ポイントに到着する。プロショップ・サワダでのモンゴル釣行説明会で見た実釣映像とは程遠く、泥濁りの水が流れていて、愕然とする。とりあえず、タイメンの潜んでいそうな大きいプールを、3人で攻めてみる。
フライは、沢田さん、平野さんの実績のあるローズマリーやスティングレイのロングテール、マウスフライ、ポッパーまで使う。しかし、3人とも当たりすらない。昼食後は場所を移動する。
着いた場所は、ほとんど止水だが、水はクリア。ガイドの話だと、アムールパイクのポイントだと言う。午前中と同じように、ラインはタイプ4、フライは2インチのブラックフェアリーを使う。しつこく投げ続け、フライが対岸の水草付近に入ったとき、ついに当たりがやってきた。ロッドはSS1712Dなので、難なく取り込み成功。初めて釣る67センチのアムールパイクだった。ここまで魚の顔を見ていなかったので、まずは嬉しい。この日は、帰りがけ、オノン川の右岸で釣りをしていたとき、平野さんがトロフィー級のタイメンを釣り上げ、夕食時に祝杯の赤ワインを飲む。少し酔っ払って、決意も新たに就寝。
増水のバルジ川(6/14)
今日はオノン川を渡って、支流のバルジ川に向かう。平水なら我々の乗っている車(プルゴン)でも渡れるそうだが、未だ増水しているので、旧ソ連製の大型トラックの荷台に車を乗せて貰い、オノン川を渡る。その後は色とりどりの花が咲き乱れる草原をひた走り、午後2時、バルジ川のキャンプに到着。
ここの景観は素晴らしく、いわゆる桃源郷というものを想像したらこんな感じじゃないかと思う。その中を歩いて川に向かう。
川に着くと、やはり増水して濁りもあるが、釣りが出来ないほどではない。最初のポイントでは、岸寄りの緩い場所でスティングレイに小型のレノック(36センチ)が来ただけで終了。昼食を取って、次のポイントに向かう。
そこは、川の流れから取り残された分流であり、水の先端はどん詰まりなので、流れはほとんど無い。しかし、水はクリア。それほど魅力的な場所には見えなかったが、ガイドを信用して、水の中にちょっとだけ立ち込む。水の下のほうを高速でフライを通したかったので、ラインはタイプ4、フライは2インチのローズマリーを選ぶ。
まずは下流側にキャスト、ちょっと待ってから高速でのリトリーブを繰り返す。その数投目、リトリーブするフライが止まり、ロッドを持ち上げると、魚の感触がする。ラインを手繰ると、写真等で見慣れた魚が掛かっている。
慎重に取り込むと、やはりアムールトラウトだ!
サイズは43センチ。写真を数枚撮って、また流れに立ち込む。今度は上流側にフライを投げる。1投目、カツンというかすかな当たりを感じたので、すぐさま同じ場所にキャスト。狙い通りに同じ場所でフライが止まる。今度の魚は先ほどよりちょっとだけ大きい。54センチのアムールトラウト。ローズマリーをがっちり咥えている。
その後は、いろいろポイントを回ったが、不発。しかし、今日は2匹のアムールトラウトの顔を見ることが出来た。また、多屋先生が別のポイントでアムールトラウトを釣ったので、今日は満足だ。
清冽な流れのバラフ川(6/15)
今日は朝食後、2時間走ってオノン川支流のバラフ川に向かう。
到着すると、透明な水が流れているのが見える。ここまで濁った川しか見ていないので、まぶしく見える。途端にやる気も湧き上がってくる。
この川は小さいので、ロッドはメルビン、フライは小さいチューブフライを使う。石は小さいので、流れは単調になりがちだが、曲がり角はやはり良いポイントとなっており、流れの変化のある場所にフライを打ち込んでいく。
30分位歩いただろうか、目の前に、やや右曲がりの瀬が見えてきた。流れは単調だが、対岸ギリギリに深いスポット状のポイントが2つ連続して見える。フライは1インチのブラックフェアリー。フックの先端の鋭さを確認し、まず上流側のスポットにフライを打ち込む。少し流れたところで、ゴンという当たりと、魚体が見えた。しかしこの魚はすっぽ抜け。
魚がいた、という嬉しさと釣れなかった悔しさで何度か同じスポットにフライを流すが魚は出ない。気を取り直して、次のスポットへ。
その深みの先端付近にフライを叩き込む。途端に、ゴポという音と、黒い魚体が反転するのが見える。今度はガッチリとフッキングしたようだ。根元から曲がるメルビンでファイトを楽しむが、心中は「バレるなよー」と祈り続ける。
魚を寄せるうちに、魚体の黒の中に、赤い斑点が見えてくる。もしかしたら、タイメンか・・と思ったが、レノックだ。無事取り込んで、メジャーを当てると、今まで見たことのない大きさ。ジャスト60センチ。婚姻色の出たメスだ。
バラフのキャンプ地に戻ると、皆から祝福され、非常に嬉しかった。
旅の終わりに
釣りの最終日、オノン川本流で、初めてレノックと思われる多数の魚のライズを見た。水は日に日に減っており、濁りはまだ残っているが、状況が好転しているのはありありと分る。
今回、私はタイメンを釣る事が出来なかった。しかし、手付かずの大自然の中、平野さん、多屋先生のような大先輩と一緒に釣りができた事が、何よりの収穫であった。最後になりましたが、散々お世話になったお二人に感謝したいと思います。楽しい旅を有難うございました。
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