'08 4シーズン目の解禁日 サクラマス 51cm!
長谷川 俊哉 (はせがわとしや) 神奈川県在住 Toshiya Hasegawa in Kanagawa 【Japan】
フライフィッシング歴19年 / サクラマス歴4年
解禁日の一流し目。待望の手応え。
MY TROPHY | MY RECORD |
魚種 Species |
サクラマス Cherry Salmon |
体長 Length |
51cm |
体重 Weight |
計測せず |
フライ Fly & Hook Size |
ブラックフェアリー on ウォディントン35mm with ST1 Treble Perfect #4
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ロッド Rod |
KS SS 1712D Limited HARD ACTION |
リール Reel |
KS SU Salmon II Silver PROTO |
釣った日 Date of Catch |
2008-03-16 |
釣った場所 Place of Catch |
三面川 |
IMPRESSIONS
各ポイントを下見し、水量、水色などを事前に確認。
解禁当初はいつも低水温のローウォーターだったが、今年は2〜3日前に暖かい雨が降った。里の雪が溶け、支流からの雪代の流入も多く、水量の多いミッドウォーター。水色も非常に良い感じに見える。明日の解禁に否が応でも期待が高まる。
まずはいつもの温泉でロングドライブの疲れを癒し、毎年お世話になっている現地の「プロショップ こどもや」の平野、佐藤両氏に挨拶し、状況を確認。久しぶりの再会に話が弾む。
ほどほどの所で切り上げ、目指したのは
昨年、弟が釣ったあのポイント。幸い誰も居らず、早めの就寝。が、期待と興奮、そして弟のいびきでなかなか寝付けない・・・。
ふと気が付くと、携帯目覚ましが鳴り響いている。軽く朝食を済ませ、夜明けを待つ。東の空から星が消え、夜明けはもうすぐだ。今年は非常に暖かい。去年は釣り始めた途端に地吹雪になり、本当に参ってしまった。それとは大違いだ。
この川独特の居繰網漁が下ってくる前にひと流しはしたい。対岸に車が2台止まっているのがぼんやりと見えた。この辺りは人が少ないようだ。
5時30分。自分も釣りを開始する。去年の経験で、このポイントでこの水量なら数投もすれば反応があるはずだが、何も起こらない・・・。
開始から10分くらい経ったろうか。上流から「ゴトゴトッ!」と音がしたので振り返ると漁師さんの舟が下って来た。正直こんなに早く来るとは思っていなかった。が、我々釣り人は漁の中に入れさせてもらっているのだ。人数制限はあるものの、この川を開放してくれた事に感謝せねば・・。
最初の核心部は過ぎてしまったが、まだチャンスはある。残りを丁寧に釣ろう。昨年、師匠であるF氏からウェットフライフィッシングを教わり、あるヒントを得た自分は、それを実践する事だけに集中していたと思う。
更に20分くらい経ったろうか。このポイントの核心部もそろそろ終わり、と思い始めた時、リトリーブする手が軽く押さえ込まれた。直ぐに全ての動作を停止すると、ラインを通してクンクンと生命感が伝わって来た。
「魚だが、小さい・・。岩魚か・・。」と瞬時にあれこれが頭の中を交錯する。直後に相手は反転。銀色の塊が2、3度水面に頭を出しながら下流に走り出した。
手元のフラットビームを全部持って行き、Salmon IIの逆転音が断続的に3回ほど鳴り響いたところで、相手は止まった。ゆっくりロッドを岸に倒し、フッキングは完了。
正直、良い状態のフッキングは見込めない。騙しだまし、無理なテンションを掛けない様、上流に上ってくるサクラのスピードに合わせてラインを巻き取って行く。途中何回か下流や流心に向かって走ったが、何とかかわす。
取り込む場所も少々問題だ。大きいネットは持っているが、少し下流側に冠水した植物が沈んでいる。岸に摺り上げる事も出来ない。サクラとの距離を詰めながら、自分も取り込み易い下流へ下って行った。
冠水植物を通り過ぎた所でサクラが水面に顔を出した。ウォディントンのシャンクが丸見えだ。無理は出来ない。暫らく様子を伺っていると、また水面に顔を出した。今度はフックが2本刺さっているのがハッキリと見えた。
幸運にも、魚は岸に向かって泳いで行った。これ以上長いファイトは得策ではないと判断。一気に寄せて強引にネットで掬った。
ファイト中、対岸のフライマンにガッツポーズで応えた。岸に戻り、サクラに見惚れていると、下流にいたフライマンからも祝福された。良く見たら平野さんだった。「解禁日から出たか!」と言いながら、メジャーがなかなか見つからない自分に代わってサイズを測ってくれた。
どうしていいのか解らないほど嬉しい。カメラを取りに車に戻ると、なんと師匠までもがそこに居た。握手攻めの中、他の知り合いにも連絡を、と携帯を見ると、その相手から着信が入っている。急いで電話をすると対岸のフライマンのもう1人が目の前で手を振っているではないか!
写真撮影が一段落してから、お世話になった友人や沢田さん、マリーアンさんに連絡した。みんな本当に自分の事の様に喜んでくれた。この釣りを始めて良かったと心底思えた瞬間だった。
サクラマスに出会うには大変な苦労(時には苦痛!)を伴う。だがそれを吹き飛ばしてくれるだけの価値が、この魚とこの釣りにはあった。この魚に逢いたいと言う熱意と少しの努力で、諦めず・・。
釣った日の天候 Weather of the day: 晴れ
水温・水温の変化など Water Temperature: 5℃
水量
水量の変化など The Volume of Water: ミッドウォーター