'10 水位の下がった大本流で サクラマス 65cm!
猫田 寅吉 (ねこたとらきち) 山形県在住 Torakichi Nekota in Yamagata 【Japan】
フライフィッシング歴30年 / サクラマス歴21年 / リリカルアングラーズ・メンバー
山菜採りへ向かう途中、立ち寄った大本流で。パワフルな引きを楽しむ。オスの65cm。
MY TROPHY | MY RECORD |
魚種 Species |
サクラマス Cherry Salmon |
体長 Length |
65cm |
体重 Weight |
計測せず |
フライ Fly & Hook Size |
バスタードシープ チャトリュース・ブラウン・ブラックを重ねたウイングのフライ (オリジナル) on1インチアルミチューブ+Treble #4
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ロッド Rod |
KS SS 1612D |
リール Reel |
KS SU SAlmon I Silver |
フライライン Fly Line |
DST-12-S Type I/II |
釣った日 Date of Catch |
2010/05/某日 |
釣った場所 Place of Catch |
in the RIver Mo KAMUI |
IMPRESSIONS
けっこう、いつも、なぜか2人で釣りをしていることが多い。
同じポイントを一緒にやるときもあるが、一つ下や上、または対岸とか、同じ川に出向いて各々その日やろうというポイントを釣っているという感じで、お互い電話で連絡を取り合いながらその日の状況を検討し合って釣りをやっている。
その日、私たちの釣りクラブのほかのメンバーと一緒に赤川に釣りに出かけたが、川の水位が高く、いまいち期待感が得られず、釣りに身が入らなかった。
そこで附田氏に電話した。「そっち、どうだ?」
附田氏、「なにも来ません。悪くはない感じはするけど。」ということだった。
附田氏はこう続けた。「うちの女房に、アイコ(山菜・ミヤマイラクサ)採って来いって言わったんよ。だから釣りは早く切り上げ、山菜採りをいつものところでやって帰らなければならないのだ」といい、途中いつもの大本流の様子を見ながら上流に向かうのだというのであった。そこで私も附田氏と一緒に大本流を見て、昼にラーメンでも食って、一緒に山へ山菜取りに行こうと思った。
私たちは大本流に向かった。大本流に来ると、予想に反して水位が低くなっていて、さらに濁りの状況も何とか釣りになる感じがしたのである。
附田氏曰く。「こりゃ釣れっぞ。」そして、附田氏はラインのシンクティップ部のシンクレートのセッティングを変えてからやるから、私に先にやっててくれと勧めるのである。せっかく自分でここだと思った附田氏が選んだポイントに、「ハイそれでは頂きます。」というのも、私は気が進まず、それに自分もゴールウエィのシンクティップラインのシステムが、水位が低くなっているそのポイントに合わない感じがして、どんなタックル設定にするか考えなければならないと思ったのである。
私はふと、附田氏が選んだポイントの上のランが頭に浮かんだ。水位が低くなって、これまで見えなかったポイントの核心部、鱒が付くスポットがわかりそうになるんじゃないか。そう考え、私は附田氏の上のランに入ることにした。ポイントを前にして即座に対応するため、シンクティップをセットしたゴールウェイと、それからDSTフライラインのタイプI/IIをセットしたSS 1612Dを握り、歩き始めた。
ここ数年、ずっとスペイキャストの釣りをやってきたが、今年になって、なにもその投げ方に固執する必要もなくなっている自分なのであった。シューティングヘッドの取り扱いはやはりオーバーヘッドキャストのほうがずっといいと感じている。ポイントの前に立った私はポイントの状況、流れの感じから、躊躇することなくSS 1612Dを振り始めた。
今年は2月早々に1匹釣って、こりぁバンバン釣れるんじゃないかと思ったものだが、3月4月のベストシーズンは、2回のサクラマスのアタリをものに出来なかったし、1匹はなんと愛竿ゴールウェイでバラすという、なんともおもしろくないことになっていた。
しかし、これまでの経験から、今自分がやっている方法が正しければ、また近いうち鱒とは出会えるはずだ。来るときはガッチリ向こうあわせで来る。そう思い直したのであった。
やはりそのランには、流れ込みからの強い波が消える辺りによどみが出来ているのがわかった。来るとすればここか。深くなっていればゴールウェイのヘビーシンクティップのシステムに換えてやるかと、そういう考えが頭をかすめた。
ダウン・アンド・アクロスに投げたラインが伸び切る頃、ロッドを上下に揺らしながら3度目のリトリーブをしたとき、不意にガツンと底を釣った感覚。そして強い引きが来た。魚は一気に20メーターくらいリールからラインを引き出し下流に下った。
引きの感じからいいサイズの鱒だという事が分かり、またバレんじゃないかということも頭によぎったが、底を釣ったようなアタリだからバレはしないだろう。そう思い直し落ち着いて鱒とのやり取りを始めた。
前回の附田氏のサクラマス詳細。
魚種 | サクラマス Cherry Salmon |
体長 | 62cm | 体重 | 計測せず |
フライ | バスタードシープのチャトリュース・ブラックを重ねたウイングのフライ(オリジナル) on1インチアルミチューブ+ #4シングルフック |
ロッド | KS AR GRILSE |
リール | SU SALMON I BURGUNDY |
フライライン | DSS-12/13-FIを10mでカット。先端も若干カット。これにDST-10-S Type IIIの先端を繋いだ改造シンクティップライン |
釣った日 | 2010/03/某日 |
釣った場所 | in the River MO KAMUI |
さて、今回は私が釣りました。前回は附田氏が釣りました。私が前日そのポイントで鱒のアタリをフックアップできなかった。附田氏はそのとき、フライショップ・クリークの遠藤オヤジの「バラしたサクラマスは次の日来る」というアドバイス通り、次の日行ってそこで釣りました。私が釣ることが出来なかった鱒かどうかわかりませんが、遠藤オヤジの言うことは当たってしまいました。
釣れないときも、釣れたときも、いつも釣り場では楽しくさせてくれる釣友附田氏は、まさに釣りの相棒といえるようです。今では、一緒に川にいて、釣ったときは釣ったほうがラーメンをご馳走するということが2人の慣例になっています。この次はまた私がラーメンをご馳走になる番かな。