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'01  釣り人生最高の瞬間 Atlantic Salmon 99cm,  10.0kg!
宮崎 恭一 (みやざききょういち) 栃木県在住  Kyoichi Miyazaki in Tochigi 【Japan】
フライフィッシング歴16年 / サーモンフィッシング歴6年
Kyoichi Miyazaki Salmo Salar
MY TROPHY | MY RECORD
魚種 Species Atlantic Salmon Salmo Salar
体長 Length 99cm
体重 Weight 10.0kg
フライ Fly & Hook Size Stingray on Plastic Tube 1-1/2" with ST2 Tube Fly Treble #6
ロッド Rod KS SS 1612D
リール Reel KS SU SALMON II Green
フライライン Fly Line DST-12-I Intermediate
釣った日 Date of Catch 2001/07/20
釣った場所 Place of Catch In the RIver Gaula, Lower Langoy Pool
IMPRESSIONS

大増水の後に

7月20日、前日からの大雨で水位は1.5メートル増え、釣りに行く途中の橋から見る水位計の目盛りを上回って轟々と流れている。午後のローテーションはビートBである。

Langoyは、上流部(Upper)が下流に向けて右に折れる起伏のある流れ、下流部(Lower)は対岸に崖を持つ、ややフラットな流れを持つプールである。そして、その下流側に、瀬から流れ込みのあるRenaというプールがある。しかし、今は増水の為Renaへ行く川原に激流帯ができてしまい、通行不能。Lower Langoyしか釣る事が出来ない状態だ。

フライはスティングレイ等の黒系を使い、ラインはインターミディエイトやタイプIIを試す。しかし、数回のアタリはあるものの、なかなかフッキングできず、午後6時までの釣りでシートラウトを1匹追加するのみにとどまった。

ギリーは今夜9時になれば水が引くはずだから、この週に来ている長山さんと一緒に流れを渡り、Renaで釣りをしてみろと言う。それを信頼して一旦釣りを止め、早めに夕食をとって、今夜に賭ける事にした。
Simon, thank you for your good advice this year, too!

暗がりにスティングレイ

午後9時、Langoyの川原に戻り、長山さんとRenaに向かう。川原に出来た水路は昼間とは比べ物にならない程小さく穏やかになり、簡単に渡る事が出来た。Renaに着き、早めのテンポで2流しするが何も無い。上流のLangoyを見ると先ほどまでいた釣り人がいなくなっていたので、Langoyに戻る事にした。

暗くなってきたので、フライは再びスティングレイを結び、ラインはインターミディエイト。プールの最初からじっくりと流し始める。流れは穏やかになり、流芯付近の流れに魚が付いていそうだったので、フライを流芯まで投げては念入りにスイングさせる動作を繰り返した。プールの中程、丁度、川原がやや突き出て、流れにヨレが出ている部分に差し掛かった時、流芯でこれまでに無い激しいショックと共にフライが引っ手繰られ、サーモンIIの逆転音が暗くなった川原に鳴り響いたのだった!

自分でも驚くほど冷静にサーモンをフッキングできた。それと同時に魚がジャンプし、水柱が上がった。

魚は流芯から離れない。ロッドを思い切り煽ってもびくともしない。魚は流芯で動かないのと、一気に数十メートル走るのを繰り返し、私はそれを追いかけるように川原を駆け下りる。

15分程度経っただろうか、ランディングを目論んでいた地点の遥か下で魚を岸にずり上げにかかった。ロッドは満月だ。最後は水際まで魚が来たところで走り寄り、尾鰭の付け根を持って川原に引きずり上げた。
Dream comes true!!
すばらしい魚体にしばし放心状態が続く。長山氏がシャッターを押してくれた時も、眼鏡は曇りっぱなし。

10kgの威厳に言葉を失う

でかい。間違いなく私のトロフィーだ。フックは左の蝶番にプライヤーを使っても苦労するほどガッチリ食い込んでいた。

しばし放心状態が続く。いつまでも息があがるのが止まらない。眼鏡は曇ったままだ。上気しているのが自分ではっきりわかる。

それにしても、何という完璧な魚体だろう。全身シルバーに輝き、エラブタは白く、川に入ってそう時間が経ってない事がわかるし、鰭の付け根はうっすらとピンク色に染まっている。6〜7キロの中型のサーモンは何匹か釣った事があるが、それらとは比較にならない雰囲気、威厳のようなものがこの魚には漂っている。

気が付くと、私は川原にへたり込んでいた。

その後は夜中の0時まで同じようにフライを流しつづけたが、何も起こらなかった。アタリはその魚の1回のみ。まさにその1回をフッキング出来た事が嬉しかった。NFCの事務所に行き、重量と体長を測定すると、ジャスト10キロ、99センチの雄だった。

旅の終わりに

今回、2回目のガウラはサーモン、グリルス合わせて11匹、シートラウト5匹と、出来過ぎであり、私の釣り人生の中で、間違いなく最高の1週間だった。今後も、あの魚体、そして自分に恥じないフライフィッシングを目指していきたいと感じている。

最後になりましたが、この時一緒に釣りをしていた長山さんには、写真を撮ってもらったり、魚を車まで運ぶのを手伝ってもらったり、大変感謝しています。本当に有り難うございました。