'01 ドライに来たシーズンのトロフィー 源流ヤマメ 32cm!
鳴海 剛 (なるみごう) 青森県在住 Gou Narumi in Aomori 【Japan】
フライフィッシング歴3年 / サクラマス歴来年から年
スリムだが精悍な顔つきのオスヤマメ。32cm。
MY TROPHY | MY RECORD |
魚種 Species |
源流ヤマメ Mountain Yamame Trout |
体長 Length |
32cm |
体重 Weight |
計測せず |
フライ Fly & Hook Size |
Wild Canary on DU2 Golden Spinner #10
Jassid on DD1 Black terrestrial #12
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リール Reel |
KS THE HONEYCOMB 45 Gold |
フライライン Fly Line |
AR WF-4-F |
釣った日 Date of Catch |
2001/07/15
2001/08/16 |
釣った場所 Place of Catch |
秘密 |
IMPRESSIONS
フライを始めて3シーズン目。今年こそは尺二寸と思っていたのだが・・。
今期も師匠・鷹屋敷富士夫とのスパルタ釣行のおかげで、釣りのスピードは以前とはうって変わって速くなった。一日2〜3キロは当たり前のように渓を釣り歩く。ドライフライに出てくる九寸オーバーの数も昨年までとは比べようもないくらい増えた。
7月15日、師匠と二人で初めての渓に入る。雨による増水が収まってちょうど平水に戻りつつある状態なので、魚の反応は良好。二人ともパイロットフライにワイルドキャナリィ10番を結ぶ。
師匠の前を行かせてもらった時に、開けた長い深瀬にあたる。昼には少々早い時刻。瀬尻から流れ込みまでおよそ15ヤードか。静かな流れに、瀬尻から少し下がったポジションに立ち、流れの頭にフライを投じる。流心に乗ったフライは淵の中程まで何の反応もなく流れきろうとしている。「居ないのかな?」と思った瞬間に大きな影が翻った。
「食いついた!」良いサイズを確信し、ヤマメに遊ばせる暇を与えぬよう、素早くラインを手繰る。自らも水へ入り、ネットへと導く。あっという間のランディングであった。
昨年とは違い、良いサイズを見慣れてきたせいか、ヤマメの大きさも冷静に判断できるようになった。源流ヤマメのスリムな魚体に「尺あるかな?」と感じたが、野性的な厳つい顔つきに尺を確信。
小渓流だが、すばらしいプロポーションに感動。
2本目は渇水のイブニング前
8月に入ってから雨らしい雨が降らず、最悪の状況が続いている。8月16日、この日も晴天。思い切ってボサ川に分け入ることにした。何尾かのヤマメと遊ぶことはできたものの、釣れるサイズが物足りない。条件は依然として良くないので、昼寝をしてイブニングに備えることにした。
渇水のイブニング前、ジャシッド#12に出たオスヤマメ。こちらも32cm。
5時過ぎ、本流筋の上流部に移動。ベストタイムには少し早いので、釣り上がりながらイブニングポイントへ向かう。
水量の乏しい、長く続く瀬の一番上手に2段の落ち込みがある。落ち込み付近は水深も適度にあり、好ポイントだ。
慎重にプレゼンテーションするが、下の落ち込みからは反応がない。上の落ち口から肩まで2メートルほど。落ち込みの泡の際へジャシッドライト12番を落とす。2秒ほどで肩へ流れ着く。
その時、落ち込みを形成している石の影からユラリと大きな影が現れ、ジャシッドが消えた。
フッキング直後に下の瀬にうまく流し込めたので、広い瀬でヤマメとのやりとりができた。素早くラインをたぐり寄せたが、目の前に来てからは流れの緩い瀬をぐるぐると走り回る。なかなかのファイターだ。
沈み石に潜られないように慎重にいなしながら足下まで寄せる。ようやくネットに収めることができたオスヤマメは体高のある32センチであった。幅広の魚体からはサイズ以上の迫力が漂う。
その後のイブニングは不発に終わったが、真夏の渇水の続く悪条件の中で、精悍なヤマメに出会えた幸運に、喜びも倍増であった。
シーズンの終わりに
こちらは6月、シルバーマーチブラウンに来た尺イワナ。
魚の多い東北地方ではあるが、尺ヤマメとの出会いはなかなか難しい昨今、新参者の自分がシーズンに2匹も手にすることができたのは、良い師に恵まれたことに尽きると思っている。
技術はもちろんのこと、経験に裏付けされた判断力、分析力、絶え間ない研究心と、すべてが並大抵のものではない。
そんな熟練者の釣りに、自分も近づこうと、今シーズンに渓でロッドを振った日は50日を数えた。
今年もまた、試したいことや身につけたいテクニックなど、やり残した課題をたくさん抱えてオフを迎える。来シーズンに向けて・・・。