'05 2005年グランドスラム達成!-- その2 Atlantic Salmon 84cm, 5kg!
関塚 哲也 (せきづかてつや) 栃木県在住 Tetsuya Sekizuka in Tochigi 【Japan】
フライフィッシング歴12年 / サクラマス歴9年 / サーモンフィッシング歴2年
今シーズン、ようやく水位が下がって、真っ先にフォスを上ったサーモン。
MY TROPHY | MY RECORD |
魚種 Species |
Atlantic Salmon Salmo Salar |
体長 Length |
84cm |
体重 Weight |
5kg |
フライ Fly & Hook Size |
アクアマリン・スクィッド on Plastic Tube 1-1/2“ with ST4 Wide Gape Treble #6
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ロッド Rod |
KS SW 1713 L |
リール Reel |
KS SU Salmon II The Cherry Salmon Silver |
フライライン Fly Line |
DST-12-S Type II |
釣った日 Date of Catch |
2005/07/02 |
釣った場所 Place of Catch |
River Gaula in Norway |
IMPRESSIONS
2005年、またガウラに挑戦するチャンスがやってきた。
状況は、非常に水位が高く低水温、おまけに雨つづきで最悪。沢田さんの話しによると、100年単位で見れば、30年程前にこんな状況が1回あったくらいで、未だかつてない事との話でした。さらに解禁してからNFCビートでは誰一人釣れてないという事で、また今回も嫌なパターンでの釣りとなった。
1日早くノルウェー入りしていたので、まずはすべてのポイントをレンタカーでまわり、川を見て唖然。前回はローウォーターだったせいか、今回は川幅が数倍はある。とにかくガウラフォッセンに行ってみた。フォスを見下ろすと、まさに暴流帯!遡上した魚が休めるような所などひとつもない!
もう、こうなったら天候回復と水位が下がるのを祈るしかない。運良く、私が釣りをする日曜からは天候が回復し、一週間晴れの予報が出た。ビックチャンスだ。フォスの下のプールでは毎日、数十本のサーモンが釣れているとギリーのサイモンが教えてくれた。
状況も、ハイウォーターから平水へ。水温も上昇していった。
初めてのポイントであるボーゲンサンドラのブラックプールへ入った。手前側には大きな巻き返しのある非常にやりづらいポイントではあるが、遠投してフラットビームを張れば何なく巻き返しをクリアーできた。前方にはレールウェイがあり、レールの下は岩盤になっている。そして始めの木がある所でやっと待望のテイクがあった。
魚はそのまま下流へ走り、ブラックプールからハウスプールまで下り、やっと止まった。100mは走っただろうか?
そしてロッドを岸側へたおしフッキングをすませようとした所で、スカッ!?・・・何と、外れてしまったのである。
シェルターで見ていた農夫が、「君は、ケン・サワダか?」「今のはビックサーモンだった!」と話かけてきた。私は丁重に沢田氏でない事を説明し、残念がっていた農夫に感謝をしてその場を後にした。
レンタカーまでは200mくらい歩くのだが、足は非常に重く、あのネバッとした家畜の糞まで踏みつけ、フラフラしながらやっとの思いで帰った。
そんな中、NFCのビートではないが、フリーのレールウェイの対岸で、9kgのサーモンがあがったとの情報が入った。紛れもなく、フォスの上流までサーモンが遡上してきたのだ。しかし、後が続かない。水位も90cm台になり、水温も安定。文句なしの状況である。だのにここぞと思う所では、ブラウンとパーしか釣れない。
いろいろな事が頭をよぎる。もう通りすぎてしまったのか? それとも遅いのか? フォスを上る魚がいないのか? 強いDNAの魚が、沢田さんのような達人に釣られすぎていなくなってしまったのか? 本当にいろいろな事を考えた。
フォスの下のプールで2ヶ月は遡上できずにいるサーモンは体力も回復し、パニックしているに違いない。フォスを上れれば一気に上流までいってしまうに違いない。
もしも魚が止まるとすれば、ブリッジプールより上流だと思った。ローテーションから土曜のビートD・ブリッジプール、ボーゲンサンドラと続く。もう、出会い頭の事故はこちらから起こすしかない!と、深夜のブリッジプールに賭けた。
ローテーションでは、夜中の0時〜朝6時までが、私のブリッジプールで釣りのできる時間となっている。夜中でも、白夜の為、ライトの必要はなく、DSTのタイプ II のラインも良く確認できる明るさだ。
そして、一流し目に入る。フライは下流で良く釣れたとサイモンが言ってたピンクスクイッド。丁寧に釣り下っていった。怪しいすり鉢になっている辺りにさしかかった時に、ふと、ヒラキの方を見たら、ボコッ!?
サーモンが背鰭を出して上ってくるのが見えた。流し方をそれまでのスイングからハンギングに変え、その遡上レーンを探っていく・・・3投目にテイク! 一気に流芯へと走った! 同時にフッキングを完了し、あとは焦らずにプレッシャーをかけ、やりとりをしていく。
サイズはあまり大きくないのだが、体力が回復しているからか、すごい引きだ。SW1713Lを気持ちよく曲げてくれた。それから数分後にテールランドして無事にしとめた。
時計をみると深夜の1時であった。5kg、84cm。前回と同じような魚だが、執念でとることができた。そしてNFCビートで今シーズンの最初のサーモンとなった。
クラブハウスに行くと、ラグースとバレンティンが大騒ぎ。よくファーストフィッシュを獲ってくれたと握手。それから写真を撮る為に、いろいろと連れてかれた。本当に大騒ぎになってしまった。
ホテルに帰ると、他のフィッシャーマンより祝福された。英語の話せない私に、「どうやって釣ったんだ?」と訊いてくる。仕方なく、栃木訛りの尻上がり英語で、こう説明した。「オーバーヘッド」「ベリーロングキャスト」「ハンギング」「スクイッドフライ」「ケン・サワダ・スタイル!!」・・・皆んな納得してくれた(笑)。
そして最終日、上流でかなりの雨が降ったのか、川は増水し、濁りも入っていた。結局、釣りにならずにストップフィッシング。私のノルウェーツアーが終わった。
課題はいろいろとあるが、まだまだ未熟。2006年も良い結果を出せるよう精進して参ります!