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'01  狙い通りモーニングライズで ヤマメ 38.5cm!
高橋 雅人 (たかはしまさと) 栃木県在住  Masato Takahashi in Tochigi 【Japan】
フライフィッシング歴11年 / サクラマス歴6年 / 1998グランプリドレッサー
Masato Takahashi Yamame Trout
MY TROPHY | MY RECORD
魚種 Species ヤマメ Yamame Trout
体長 Length 38.5cm
体重 Weight 計測せず
フライ Fly & Hook Size ペントハウス Pent House on TD3 Classic Sproat #4
ロッド Rod KS SF SHANNON
リール Reel KS SU 67 Silver
釣った日 Date of Catch 2001/06
釣った場所 Place of Catch 秘密
IMPRESSIONS

理想のポイントで理想の釣り

昨シーズンのこの時期に比べると水位が低い。いつもよりセッジのハッチが早く始まり、ライズもより早く見られた。その分、昨年は釣りやすかったプールも渇水のため流れが緩く、フライを上手く流せるのはアタマと開きだけであった。流れの緩むプールの中程は水たまりのようで、この付近まで下るとフライが動かなくなり、沈んでしまう。ライズの大半がこの付近に集まっていて、当然釣り人も集中していたが、その割には思うように釣れず、苦戦している。

日中、ポイントの下見をしていると、プールとプールの間にあるポイントに目が止まった。スケールは小さく、川幅も狭いが、流れ込みの勾配がきつく、流心もはっきりしている。この水量にしては理想的な流れに見えたので、イブニングはここに入ることに決めた。

車を飛ばし、ゴールデンタイムに間に合うよう、夕方少し早めに川に着いた。土手の上から河原を見下ろすと、あの流れに釣り人の姿があった。一足遅かったか! まだ時間も早いので、30分ほど車の中から様子を見ていたが、移動する気配はない。やむを得ずポイントを変え、釣り始めた。

はやり、この場所も流れが緩い。流れ込みと開きを先に釣り、流れの緩いプールの中央部を最後に流し始めた。流れに対し直角にキャスト。直ぐにロッドを下流に向け、ラインにきついドラッグをかけてフライを泳がせる。テンションがなくなり、フライが止まりそうになったらリトリーブを繰り返して動きをつける。しかしフライの動きは不自然で、ポイントを広く探ることはできなかった。

メリハリのある流れにフライを流したい! あの理想的な流れが頭から離れず、釣りに集中できなくなってしまった。こうなると釣れる魚も釣れなくなる。今日はここを諦め、明日のモーニングであのポイントに入ろうと、早々に川を後にした。

翌朝、川に着いてみると朝霧の中からきつい流れ込みの音だけが辺りに響いていた。支度を終え、河原に降りてみると、そこは同じ川とは思えないほどメリハリがあり、水通しの良い流れであった。早速流れ込みから下り始めた。一投ごとにフライは流心をきれいに横切り、自分の真下まで流れきって止まった。ここまで思い通りにフライが流せれば、魚がいれば必ず釣れる!
今回のトロフィーの直前に良型のヤマメをもう一匹。ロッドは10年前のパワースペイ限定モデル。

フライを上手く流せる嬉しさと、テンションの心地よさを楽しみながら、プールの核心部にさしかかったその時、期待通りのアタリがやってきた。流速も十分あり、ラインのテンションだけで合わせをする間もなくフッキング。まさにダウン・アンド・アクロスの理想的な釣りが出来た朝だった。

釣れたのは38.5cm。コンディションも申し分ないヤマメだったが、40オーバーには届かず、少々寂しい今シーズンのレコードとなった。