'01 念願のビギナーズラックで サクラマス 64cm, ずっしり!
太田 豊 (おおたゆたか) 青森県在住 Yutaka Ohta in Aomori 【Japan】
フライフィッシング歴7年 / サクラマス歴3ヶ月年
MY TROPHY | MY RECORD |
魚種 Species |
サクラマス Cherry Salmon |
体長 Length |
64cm |
体重 Weight |
ずっしり |
フライ Fly & Hook Size |
Aquamarine Pink-Blue #6
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ロッド Rod |
KS SS 1712D |
リール Reel |
KS SU SALMON II Silver |
釣った日 Date of Catch |
2001/最高の日 |
釣った場所 Place of Catch |
神の声が聞こえた場所 |
IMPRESSIONS
フライフィッシングを始めて7年位になると思います。未だにそれといって進歩も無く、餌釣りで良い思いをした川へと通っています。勝手は全く違い、それなりに楽しい思いをしたり、悔しい思いをしたりの繰り返しです。
3年前の6月のことです。北海道で仕事をしている友人から、ニジマスを釣りに来ないかと誘われ、1週間程休みを貰い勇んで出掛けました。その時、思いもかけないサクラマスの群れに当たり、爆釣してしまいました。6番ロッドで、ウェットです。それからというもの、ダブルハンドで、もっとでっかいサクラマスを釣りたいと願う気持が日増しに強くなり、ロッド、リール、ベストにウェーダー、フライ、全部用意して昨年、ビギナーズラックを目指しての挑戦が始まったのです。
根がかりとファイト・・・?
毎週金曜日の夜は、車に布団を積んで、先輩達が教えてくれたポイントを釣り歩いた。いざ実戦となると、ラインはトラブルし、フライは飛ばせない、ウェーディングはヘッピリ腰。でも足しげく釣り場に向かった。
サクラマスのアタリを味わう事無く、何日かが過ぎた。本命の川へ向かう途中、以前聞いた事のあるポイントに差し掛かった。そこがなぜか気になった。車をUターンさせ行って見る。ほんの様子見のつもりだったが、着いて見ると実に良い感じだ。午前10時頃、誰かが釣りをした後ではあるだろうが、今日一番乗りの気持でフライを投げ始めた。テトラが対岸に100メートル以上並んでいる。素人の私から見ても最高のポイントだ。頭からキャスティングを開始し、テトラの切れ目に差し掛かった頃、「ムム、ここだな・・」と予感。テンポを遅らせ念入りに攻めた。
「いや~、大事な所で根掛かりだー!・・んっ・・・?」
次の瞬間、根掛かりがゴンゴンと暴れ始めた。ラインが凄い勢いで出て行く。バックラッシュしないよう何とかリールを抑え、根掛かりとのファイトが始まった。「とにかく時間をかけてゆっくりやれば大丈夫・・・」と震えた声で自分に言い聞かせた。「これが、サクラマスの引きか、このロッドのしなり、この引き、そりゃぁハマルはなぁ~」
>夢中だけど次第に落ち着いて来ているのが分かった。どれ位の時間ファイトしたかはわからないが、やっと魚体を確認出来る所まで近づいて来た。「ありゃりゃ、でっけぇ!」北海道のサクラマスに比較して、明らかに太く、大きい。60cmは超えている。俄然気合いが入る。「バレるなよぉ!!」
近くに寄ると走り、又寄っては走るの繰り返しだ。最後はなんとか岸にずり上げようと、握っていたロッドを放り投げ、獲物を両手で掴んだ。・・・ハンドランディングに成功した瞬間、その場に座り込んでしまった。胃と、十二指腸のあたりに痛みが走る。息は荒く、頭の中は真っ白だ。キャスティングもままならない私がこんな事。良いのだろうか!?
アクアマリン・ピンク-ブルーをがっちりくわえた64cmのサクラマスに感謝し、静かに撫でてやった。車の中で一部始終を見ていた妻が、半狂乱の私を見て大笑いしている。念のためにと持ち歩いていたストリンガーにサクラマスを縛り、2ラウンド目に入ろうとロッドを持ち上げた。「なんだなんだぁ!?」
折れたティップがラインを伝い手元に落ちて来た。『目が点・・・』その日、2回目の座り込みとなってしまった。強制終了・・ ・帰宅・・。積んで来た布団や食料・焼酎はそのまま。車中いろんな事を思い出してニヤニヤしていると、また笑われた。「あいつに教えたら悔しがるだろうな! ヒヒヒ・・」と友人の顔がちらついた。
真っ直ぐイーストウッドに向かい、ビギナーズラックの報告と剥製製作の申し込み、折れたロッドの修復と、予備ロッドとして1612Dの注文とあいなる。
シーズン2本目の快挙!?
2日後の休日、居ても立っても居られず、仕事で釣行出来ない先輩から1712Dを借りて川へと向う。一昨年前に下見に行った本命の川だ。まずは先輩達の実績のあるポイントで一流し。いつ来てもおかしくは無い感じだったが、静かに時間は流れた。何ヶ所かポイントを移動して、そろそろ昼飯にしようかと思っている矢先だった。20本位のサクラマスの魂が入った先輩の1712Dが曲がった。
SALMON IIは、きっちりとドラグを決めている。これは事故ではない、狙って掛けたのだ。2日前とは違い、少しだけ落ち着いてやりとり出来た様に思えた。インスタネットに収めたサクラマスは54cm。ビギナーズラックの魚を剥製に出すと、2匹目は2年後と言うジンクスがあるようだったが・・・・ニヤニヤ。
最高のシーズンとなった2001年。今年はかなりのプレッシャーがかかるが、ゼロだけは避けたいと思いつつ、この釣りを始めて知り合った仲間達に感謝し、もうしばらくサクラ談議で盛り上がりたいと思います。
しかし、今年の年賀状に少し怖いものがありました。
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今年はビッチリしごいてやるからな!!
from 鷹屋敷 富士夫