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'03  一年越しのオリエンタルで ヤマメ 32cm × 2!
沢渡 郷 (さわたりごう) 東北地方在住  Gou Sawatari in Tohoku 【Japan】
フライフィッシング歴4年 / サクラマス歴2年
Gou Sawatari Yamame Trout
AR オリエンタルと2匹の尺ヤマメ。どちらも32cm。
MY TROPHY | MY RECORD
魚種 Species ヤマメ Yamame Trout
体長 Length 32cm × 2
体重 Weight 計測せず
フライ Fly & Hook Size Wild Canary tied on DU2 Golden Spinner #10
Wild Canary tied on DU1Silver May #10
ロッド Rod KS AR ORIENTAL
リール Reel KS THE HONEYCOMB 45 Gold
フライライン Fly Line AR WF-4-F
釣った日 Date of Catch 2003/07/12 1:00pm - 2:30pm
釣った場所 Place of Catch 秘密
IMPRESSIONS

KEN SAWADA印のオリエンタルのこと

KEN SAWADA AR オリエンタルとの縁は昨年からだった。ドライフライ用にACハイランダーとARインベンションを持っているのだが、木で覆われた小渓流用に4番の7フィートくらいのロッドが欲しかった。

昨年、沢田さんに相談したところ、「オリエンタルを使っている人が多いですよ。」との答えが返ってきた。オリエンタルは「スローアクションの3番」というイメージだったから、バリバリのファストアクションが好きな自分には向いていないかなと思いこみ、その時は店頭においてあるロッドも握らなかった。しかしその後で、何故あのとき沢田さんがオリエンタルを薦めたのか気になってきた。ひょっとして4番を乗せても使えるロッドなのかもしれないと。

今年渓流に同行した友人がオリエンタルを持ってきた。気になっていたので一振りさせてもらった。思った以上に張りのあるアクションに、これは4番も十分行けると、納得。

さて、いよいよ購入するに当たって、HLケルソーも気になった。沢田さんに「どっちが良いですか?」と尋ねたものの、「なんて愚問を発してしまったのか・・。」と後で気づいた。沢田さんは「ARシリーズは20年以上経っても変わらないデザインのロッドです。世界中にこんなロッドは他にないでしょう。ACシリーズやHLシリーズは新しいカーボン素材が開発されたときに、その素材の特性を活かして新たにデザインしたものです。ケルソーはスローテーパーが好きな人に向いています。」と話してくれた。

3番指定のロッドに4番のラインを使うことについては十分対応できるとの答えだった。

ARシリーズは歴史が長い。開発には各地の渓流でも十分なテストが繰り返されてきたのだろう。もちろん東北の渓流でも。新しい「KEN SAWADA印」のオリエンタルにも、東北の渓を見せてあげたいと思った。

まずはオスの尺ヤマメ32cm


6月、沢田さんのフライの歩みを見てきたロッドとともに渓へ入る。4番ラインを通して振ってみると、少しの力でスルスルと気持ちよくラインが伸び、思ったところへ10番のドライフライを届けてくれる。「これこれ、この感じ。最高!」と素直に感じたものだ。オリエンタルで4度目の釣行の時、マセオレンジ10番で尺ヤマメをヒットさせた。早くもオリエンタルで写真が撮れると思った隙に、彼は逃げていった。

7月、雨上がりの絶好の条件を狙って小渓流へ入る。ロッドはもちろんオリエンタル。渓の流れは水量も多めで、天気も良く、最高の日になりそうだった。ところが良いポイントからも魚の反応がない。当てが外れたかと、心配になってきた。昼頃になり、淵の流れ込みでようやく魚が出た。9寸であったが、尺ヤマメのような貫禄のある幅広のオスヤマメが釣れて一安心。

次にそのポイントの対岸のボサの陰を狙う。フライを巻き返しに落とし、1秒、2秒。「まだ出ないか・・。」と思ったとき、フライの下に大きな青白い陰が現れた。用心深い彼は素通りしたが、振り向きざまに浮かび上がってワイルドキャナリー10番を吸い込んだ。

合わせは決まった。藪に潜られないように強引に流心へ乗せ、下流へ引っ張り出す。自分も急いで下流へ下りながらラインを猛スピードでたぐり寄せる。案の定尺ヤマメだ。大きめのランディングネットでオスの尺ヤマメを掬う。これでオリエンタルに尺ヤマメを並べた写真が撮れる。陽光に輝く魚。絶好のシャッターチャンス。何枚も何枚もシャッターを切った。今後に備え、このヤマメを生かしておくことにし、再び釣り始める。

メスヤマメ32cmも追加


それから1時間ほど経ってから、やはり淵の流れ込みへの第一投。すんなりとフライに出たのはメスの尺ヤマメだった。10メートルの距離から、オリエンタルはバッチリの合わせを決め、その後はなんなく尺ヤマメを下流へと導いた。遊ばせる隙も与えぬまま一気に取り込んだ。

オスメス2匹の尺ヤマメを並べて写真を撮る。オスはとがった鼻面で、厳つい顔だが、メスは丸みを帯びた優しい顔で、尻鰭が大きい。計ってみるとどちらも32cmだった。

オリエンタルを手に入れてから、既に3匹の尺ヤマメと出会えてしまった。験の良い竿というのはあるものだ、と感心する。今期はまだ禁漁までに時間がある。今までに尺ヤマメを釣ったことのない渓で、あと3匹ほど、尺ヤマメを釣りたいと思っている。