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'04  11年目の安堵 サクラマス 49cm!
岸本 茂伸 (きしもとしげのぶ) 東京都在住  Shigenobu Kishimoto in Tokyo 【Japan】
フライフィッシング歴16年 / サクラマス歴11年
Shigenobu Kishimoto Cherry Salmon
11年目にやって来た記念すべきファーストサクラマス。
MY TROPHY | MY RECORD
魚種 Species サクラマス Cherry Salmon
体長 Length 49cm
体重 Weight 計測せず
フライ Fly & Hook Size アクアマリン・グリーン・バリエーション on SL4 Single Bartleet #4
ロッド Rod KS SS 1712D Limited HARD ACTION
リール Reel KS SU SALMON I Limited BURGUNDY
釣った日 Date of Catch 2004/04/19
釣った場所 Place of Catch 荒川(新潟県)
IMPRESSIONS

雪代の川で

アクアマリン・グリーン・バリエーション
ボデイ:シルクフロス(ピンク)
バット:シルクフロス(ピンク)
ウィング:ポーラーベアー、パールフラッシュ、シャトリューズとグリーンのバックテール、ピーコックハール
サイド:ピーコックブルーネック、ジャングルコック
出発の日の早朝、天気情報によると、西の方から低気圧が速い速度で東へ進んでいる。少し躊躇気味だったが、決行する。昼過ぎに現地へ到着。川を見ると九頭竜川に引けを取らない大河川。期待で胸がわくわくした。川は雪代で少し濁っていた。冷たそうだな・・と、水温を測ってみると4.8度。

先ずは川の状況を見て回る。決められた区間は2.2kmと狭い。ほとんどがテトラで護岸されており、すぐ背後に樹木が多い。右岸側になんとかバックのとれる場所が3ヶ所あったが、釣れそうな場所は2ヶ所しかなかない。最良のポイントは中洲にあり、少し小さいが、九頭竜川の保育所前に匹敵する規模で、3人は入れそうだ。もう1ヶ所は右岸側で1人しか入れない。

雪代で増水した中洲への渡渉は難しい。雨が降り始めたので、先ずは安全な場所で釣ることにした。平日ということもあり、釣り人は少ない。しかも居るのは対岸だけ。ひょっとしたら何か起こるかも・・・と予感が・・。15時を過ぎていたので、早速準備にとりかかった。

増水と濁りとくれば、フライはスティングレーのロングテールに決まっていると、そしてSS1712DのHARD ACTIONを取り出し、セットした。このロッドは超ナローループで、少々の向かい風をものともせずにラインを飛ばしてくれる。今ではサクラマス用として私の最もお気に入りのロッドだ。

低気圧が近づいてきたのだろう、風が次第に強くなり、フライの空気抵抗が気になってきた。何事も起こらず1流し目を終了する。2流し目は空気抵抗を少なくするためにフライを小さくし、色を変えてみようと、フライボックスの中を覗いたらピンクが目にとまった。以前管理釣り場で実験してみたところ、ヤマメがこの色に強く反応したことから巻いた、アクアマリンのバリエーションだった。サクラマスも性質はほぼ同じだろうと、試しに使ってみることにした。

待ちに待ったフレッシュラン


数投目、リトリーブを始めてすぐにグイときて、グッグッと手元に魚の反応がきた。もしかしたらウグイではなかろうか。それにしても岸寄りの浅いところにウグイとは・・・。と思う間もなく、首振り特有の反応がきた。これは間違いなくサクラマスだ! しかし位置関係がまずい。ロッドとラインが一直線だ。バレるかも・・。と一瞬思い、ロッドを岸側へ向けた。サクラにしてはおとなしかった。

ポンピングするほどではないので形は小さいだろうと、だましだまし距離を詰める。水中に姿を見たら、待ちに待ったサクラマスだ。水面へ出すとバレやすい、ロッドの弾力を使え、ラインを緩めるな、リールのドラッグは大丈夫か等など頭をかすめる。何年か前にバラしてしまったが、今回はどうしてもキャッチしたいとの強い欲望から、多分必死の形相であったであろう。

この機会を逃してなるものかとネットに手を伸ばすが、確実にキャッチするには岸にずり上げたほうがいいと判断し、丁度よい場所へ誘導した。

サクラマスを背後からガードし、フッキング状態を確かめた。上顎2cm奥に針が掛かっていたのが幸運だったようだ。彼女は銀ピカのフレッシュランだった。11年目にしてやっと手中にした記念すべきサクラマス。本当に心底嬉しかった。人生でこんなことは滅多にあるものではない。

一段落して、今まで愚痴をこぼさず応援してくれた妻への報告と、キャスティングの技術向上と釣りのテクニック習得等にお世話になった沢田さんへ、報告とお礼の電話をした。一尾と言わず何尾でも釣ってくださいと激励されたが、翌日台風並みの強風と雨のため、更に増水と濁りが強まって釣りにならず、翌々日は多少回復したものの何事も起こらず、今回の釣行を終了した。