'10 いきなり来ました スズキ 82cm!
猫田 寅吉 (ねこたとらきち) 山形県在住 Torakichi Nekota in Yamagata 【Japan】
フライフィッシング歴30年 / サクラマス歴21年 / リリカルアングラーズ・メンバー
もしかしたら川のレコードクラスのサクラマスを掛けているんじゃないか・・と期待。上がってきたのは・・。
MY TROPHY | MY RECORD |
魚種 Species |
スズキ Sea Bass |
体長 Length |
82cm |
体重 Weight |
計測せず |
フライ Fly & Hook Size |
バスタードシープ チャトリュース・ブラウン・ブラックを重ねたウイングのフライ (オリジナル) on1インチアルミチューブ+Treble #4
|
ロッド Rod |
KS SS 1612D |
リール Reel |
KS SU SALMON I Silver |
フライライン Fly Line |
DST-12-S Type I/II |
釣った日 Date of Catch |
2010/05/某日 |
釣った場所 Place of Catch |
in the River MO KAMUI |
IMPRESSIONS
『そろそろ大本流のフレッシュランサクラマス釣りも終わりだろうか?』
もしかしたら『まだ、いるじゃろ』-- そんな感覚で前回マスを釣ったところと同じポイントで釣りをしていました。
マスが居れば来る。と見当をつけているポイントより10Mくらい上流からロッドを振り、フライを流し始めた。
プールの流れ込みの水流がまだ強い。マスが止まっているとすればもう少し下かな・・と思いながら、フライをダウンアンドアクロスに投げてスイングさせていた。
しかし、そこで不意に『グン・グググググッー』と、ものすごい引きが来て、ラインがリールからけたたましい音とともに引き出されていった。
「うわっ。来ちゃったよ」となったのでした。
魚はリールからラインを引き出し、下流に下り始めた。
逃げ下る力が強いことがSS1612Dのロッドから腕に伝わってくる。
『こりぁ大鱒だな。前回釣った65のマスとは比べ物にならない重く引き、もしかしたら川のレコードクラスを掛けているんじゃないか・・』という思いがとっさに頭の中で交差した。
何年か前、ここのポイントよりずっと下流で、掛けた大鱒。ジャンプイッパツ宙を泳ぎ、なんか調子づいて緩めにセットされていたままのリールから『ジャジャジャーーー』とスルスルラインを引き出していき・・・。
当時経験不足。未熟な技術の自分のやりとりは、鱒の奔走になにも出来ずに、鱒にフリー逃走をさせた間状態。
遠く下流に行ってしまった鱒が岸際を下り始め、いよいよやばそうだなと我に返った自分は、リールのフレームを抑えてしまって、途端にマスはずっと遠くで水面おおもがき。「ダッパン!」フライがティペットの結び目から切れてしまった。そんな出来事が頭をよぎった。
「へっへっへ、いまの俺はそうはならないぜ」
緩めにセットしていた初期世代のドラッグつまみのサセックスサーモンⅠシルバー。これに第8世代クラッチ着装のリールのドラッグをゆっくり少し締めた。
魚の逃走に的確に負荷を掛けてやったと思えた。
ロッドは水面すれすれに流れに垂直に倒し、魚の水面浮上を気にしながら魚の暴れに耐える。ジャンプはないが、水面近くでおおもがきを繰り返しながら、少しずつ下流に下る魚。
しかし鯉のように底走りするでもなく、鯉でないことはわかる。私はこのあたり「レコードさくらます」を見る夢を見るようになったのであった。
まもなく遠くラインを引き出した魚は、やっと水面でダッパンドッパンと暴れる。魚は銀色の体色。
ダッパンドッパンのあと、魚の逃走に弱りを感じた私はリールを巻きにかかり、魚を引き寄せ始める。
「よーし」と魚を20M位近くまで寄せてきた。
不意に、ドバシャバシャーンと魚は跳ねた。というより水面に体を半分出し水面を走った。
水の中から出現し。空中にあいた大きな穴。それは魚の口でした。
私が掛けていたのは川のレコードクラス大鱒ではなく、稚アユを追って遡ってきたのであろうスズキでした。
すばらしいファイト。私がこれまでフライで釣った魚でいちばん大きかったので、レコード大鱒でなくてもとてもうれしかった。
1kほど下流のポイントでで釣っていた相棒附田氏を電話で呼び、写真を撮ってもらいました。
以来、今年は、今度は大スズキをねらって、夏の暑さに耐える釣りをすることになってしまいました。しかし、フッコクラスは釣れましたが、なかなかスズキクラスは釣れませんでした。
9月まで未練がましく、川の状態がよさそうなとき、スズキ釣りに出かけましたが、いつの間にか来年の狙いになってしまいました。