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'11  大変な春でした サクラマス 52cm!
猫田 寅吉 (ねこたとらきち) 山形県在住  Torakichi Nekota in Yamagata 【Japan】
フライフィッシング歴31年 / サクラマス歴22年 / リリカルアングラーズ・メンバー
Torakichi Nekota Cherry Salmon
少々小さめであったが、銀ピカのフレッシュラン。やはり、思惑通りであった。
MY TROPHY | MY RECORD
魚種 Species サクラマス Cherry Salmon
体長 Length 52cm
体重 Weight 計測せず
フライ Fly & Hook Size バスタードシープ・ チャトリュース・ブラウン・ブラックを重ねたウイングのフライ
(オリジナル) on 1インチアルミチューブ+Treble #4
ロッド Rod KS SS 1712D Limited HARD ACTION
リール Reel SU SALMON I Millennium Blue
フライライン Fly Line DST-12-S Type II
釣った日 Date of Catch 2011/03/末
釣った場所 Place of Catch in the River Mo Kamui
IMPRESSIONS

大変な春でした。

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ついに遡上のピークを迎えているんじゃないかと思われた川のあの辺りのあのころ。しかし、そのときは、未曾有の大災害が私たちの東北の地を襲ったのです。

たくさんの人が幸せを失い、その人たちが深い悲しみと絶望の淵に沈められていることを想えば、私の胸の中も痛いものでした。

自分には実質的な災害の被害は降りかかりませんでしたが、身近な人たちの被災を知るに、重苦しく、自分も意気消沈していたのでした。また、災害の影響は少なからず私の住むところの暮らしにもあって、やはり不便なことは多く発生しておりました。

と、ある魚と、その魚を釣ることに心を囚われた私という者がそうした状況の中に置かれ、釣りに行くという行為が後ろめたいことなのか、自分のそうした釣りの欲望を抑えなければならないのか、胸の中に宿ったそうしたわだかまりに喘ぎ、釣りのことを思えば焦燥の日をおくるサクラマス釣りシーズンの春となっていました。
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そろそろ4月というとき、私の釣友附田氏とどうしても釣りの欲望を抑えきれずその時期の釣り場へ出かけました。

その日二番目のポイント。長いランのそのポイントに私は後半部、下流部のセクションから流し始めました。その長いポイントでも二つ目の核心スポットのところでした。

最近はいつもメインはスペイキャストの釣りなのですが、その日はすこしアゲンストの風があり、水位もそんなに高くなく、そのポイントはすこし遠浅なので遠投できるほうがいいかなと考え、スタンダード、オーバーヘッドでのキャストのほうがいいかなと思い、タイプⅡラインをセットした17フィートのハードアクションのロッドをつなぎ、フライを流し始めました。
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私の思惑はぴったしだったかのように、たぶん3投目くらいだったと思いますが、すぐにマスのアタリが来たのでした。「おーい。附田さん。来たぞはー!」

ギンピカのフレッシュラン。体長サイズにしては幅が広い美しいヤツをランデングできたのでした。

午前中今年1匹目を釣った私は、ひとまず満足で、朝食をとらずに釣りをしていた私たちは、ブランチにすることにし、附田氏とのマスを釣ったときの恒例にのっとり、釣った私がラーメンをおごるということで、いつものラーメン屋でラーメンを食べました。
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さて、ラーメンを食ったあと、午後の部です。附田氏は私が釣ったポイントの上流のこれまた長いランのポイントが気になるからそこでやろうということで、そこでやることにしたのです。

風は少しずつ強くなっていて、附田氏もその日はスペイキャストではなく私と同じく1612Dをスタンダードキャストで振っていました。私は長いランの後半部を、附田氏は前半部を始めました。

竿を振り始めて程なく、なにげなくチラッと私の後方を流している附田氏を振り返り見ると、なんと竿が曲がった瞬間でした。
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私「なに、さがな、かがってんだべや!」自分のラインを巻き取りロッドを川岸に置き、附田氏のほうへ向かったのでした。

竿の曲がりから、「かなり、でっかいヤズでねえが!」と附田氏に聞くと。

「んー。なんかあんまりうごがねぇんだず。(なんかあまり動かないヤツだ)マスだどは思うんだげんとん、最悪、もしかしたらモグダもいっしょにからんでるがもしんねな(掛っているのは、サクラマスだとは思いますが、最悪の場合、もしかしたら、ゴミみたいなものも一緒にからんでいる可能性があるな) んでねがったら、ほんとでっかいヤズたな、こいずは(そうでなかったら、これは本当に大きなマスだ)!」と言ったのでありました。

附田氏のロッド1612Dはいままでみたことがないのされ方で曲がり、かすかにロッドティップが上下し動いていたのでした。
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しかし、彼も熟練のマス釣り師になっているだけあって、見ていて、マスとの対峙になんか危なっかしいなというところは微塵もなかった。掛かっている魚との距離も徐々に縮んでいっていました。

私は、早く、魚の姿を見ようと、下流へ、魚がかってラインの先でもがいている辺りの岸に移動し、じっと水面を見つめたのでした。

魚が水面近くに浮き上がって来たように、そのときの竿とラインの状況から思われたとき、私は見たのでした。

水面でガバリとひと暴れしたその魚を。丸太のようにゴロリとした太い魚の胴体背中が目に焼き付けられました。「附田さん、でかい。それってなにも絡んでねぇべ。大マスだぞ。こりゃあ!」
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後日、2人で釣りをしたとき、その日は釣れなかったのですが、附田氏にラーメンをおごってもらいました。

また新しい春の季節に想いを馳せる季節になったこの秋のおわり。めぐり来る新しい春はいつも何事も無く、安けくあることを願い、祈るものです。


附田さんのLUCKです サクラマス 66cm!

附田 清 (つきたきよし) 山形県在住 Kiyoshi Tsukita in Yamagata 【Japan】
フライフィッシング歴18年 / サクラマス歴14年 / リリカルアングラーズ・メンバー
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附田さんのSS 1612D を満月のように曲げた大物。66cmのグッドファイター。
MY TROPHY | MY RECORD
魚種 Speciesサクラマス Cherry Salmon
体長 Length66cm
体重 Weight計測せず
フライ Fly & Hook Size
1インチアルミチューブに巻いたオリジナルのグリーン&チャトリュース + #4 XD1 Tube Fly Double
ロッド RodKS SS 1612D
リール Reel SU SALMON II The Cherry Salmon
フライライン Fly LineDST-12-S Type II
釣った日 Date of Catch2011/03/末
釣った場所 Place of Catchin the River Mo Kamui