'15 氷壁を背負って アトランティック・サーモン 100 cm!
安藤 貴 (あんどうたかし) 宮城県在住 Takashi Andou in Miyagi 【Japan】
フライフィッシング歴3年 / サーモンフィッシング歴3年
MY TROPHY | MY RECORD |
魚種 Species |
アトランティック・サーモン Atlantic Salmon |
体長 Length |
100 cm |
体重 Weight |
計測せず |
フライ Fly & Hook Size |
Tube Fly with single hook
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ロッド Rod |
KS SS 1712D |
リール Reel |
SU Salmon 1 Silver |
フライライン Fly Line |
Flatbeam Super 35lb + DST 12S #2 + KS Salmon Leader -6X |
釣った日 Date of Catch |
2015-5-5 |
釣った場所 Place of Catch |
River of Atlantic Canada |
IMPRESSIONS
今年は昨年より早く、ゴールデンウィークを利用しての釣行になりました。
現地に着いてみると両岸が氷の壁になっていて、川が茶色に大増水し10メートル以上もある木まで流れてくる始末。「滞在中に釣りができるかどうか?」不安一杯のスタートとなりました。
川に立ち込むと予想以上に冷たく、10分もしないうちに足のつま先が痺れてきました。前半は濁りを避けて支流側を釣りましたが、その支流も白濁していてトラウトの気配すら感じられません。
おまけに、すぐ背後には氷雪や木立が迫っていましたから、心技体の全てが厳しい状況に追い込まれました。こういう場所でも楽々オーバーヘッドで投げている岩森さんにキャストを教わり、その場で実践してみましたが一朝一夕にはいかず…難しい…。
中盤の濁りは薄茶色で水位は少し下がった程度。この位の水色なら大丈夫!と思い色々なフライを試してみましたが、昨年は最高だと思っていたフライが、今年になると何だか幼稚な 恥ずかしいフライに見えて来ました。
今使っているフライは来年には使う機会が無くなるのかもしれないと考えつつ、宿に帰宅して直ぐに思いついたフライをタイイング。昼に宿に戻ってきたときも再びタイイング。数日間このような状態が続いて最終日になってしまいました。
今日が最後だと思うのと、最悪なコンディションと、今まで魚の魚信が全く無い事などから、かなり焦ってしまうのですが、前日にタイイングしたフライを試す楽しさが勝っていました。しかし、そのフライを試すことなく最後のセッションにさしかかろうとしていました。
対岸の一点を遠く見つめている岩森さんが「最後は対岸のフラットに賭けましょう。この状況で釣れるとすれば、あそこの可能性が高いと思われます。」と最後の舞台が設定されました。
昼食後、狙いは的中して直ぐにサーモンの当りを感知した岩森さんから「間違い無く魚はここに居ます。フライはこれです。このエリアを直ぐに集中的に攻めてみて下さい」とワクワクする指示が出ました。
ここぞとばかりに試したかったそのフライを結び投げると、ラインを通して同じような深さが続く のが伝わって来ます。少し釣り下ったところで深くなってきたのを感じながらスイングし、そのフライが中間にさしかかったとき、遂に魚がヒット。そこで2尾キャッチすることができました。
無情にも魚が釣れ始めると時間が経つのは早く、あっという間に夕方になりました。そして、とうとう最後の最後で今までに無い大物がヒット。
頭を振る幅と重さから、前の2尾より大きいのを察することができました。それでも緊張するどころか、そのフライに食らいついたサーモンとのやり取りがとても楽しかったのです。
ところが、取り込み前になって急に心臓がドキドキしてきました。この魚をバラしたらこれまでの苦労が全て水の泡となってしまいます。足場がぬかるんでいて悪い事もあり、ハンドランディングは岩森さんに任せて、丁寧に魚を寄せる事に専念しました。
緊張の末、無事ランディングに成功。とても嬉しい!
最終日の終了数時間の間にこのような事が起きたことによって、将来自分の釣りや精神に変化があればと思うと楽しくなってきました。
振り返ってみるとフライフィッシングを始めてから3年連続でアトランティックサーモンとのファイトが楽しめました。これは単衣にパワーウエットというメソッドやタックル、アドバイスのお蔭です。感謝しつつ、来年はもう一歩前へ進みたいと思っています。
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水温 4.55℃~6.5℃
水量 雪解けによる増水(茶色)→降雨により更に増水(透明度10㎝あるかどうか)→徐々に茶色の濁りが無くなる