'07 2007年、新月の夜・・ スズキ 71cm & 66.5cm!
内田 尚典 (うちだひさのり) 兵庫県在住 Hisanori Uchida in Hyogo 【Japan】
フライフィッシング歴16年 / サクラマス歴14年
少々細めだが、銀ぴかの魚体は71cm。この夜は66.5cmも追加して、一時、充実感に満たされる。
MY TROPHY | MY RECORD |
魚種 Species |
スズキ Sea Bass |
体長 Length |
71cm & 66.5cm |
体重 Weight |
計測せず |
フライ Fly & Hook Size |
イエローストリーマー シングルフック 4/0
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ロッド Rod |
KS SS 1612D Limited HARD ACTION |
釣った日 Date of Catch |
2007/01/20 |
釣った場所 Place of Catch |
潮流が速い水道に面したゴロタ浜 |
IMPRESSIONS
透き通った潮が干満により大河川のように速く流れていた。足元の岩石の間には海藻が茂り、ところどころ夜光虫がキラキラと輝いた。
転倒しないよう慎重に足場を決め、リールからラインを引き出した。12番のインターミディエイトを12mにカットしたヘッドにフラットビーム50lbを連結している。北陸のサクラマスで使い慣れた組み合わせ。違いは、スズキ以外の不意の大物にも備えるためショックリーダーシステムにしていることぐらいだ。
大きなアイを付けたストリーマーを流れに乗せた。10m、15m、20m・・・と徐々に伸ばし、扇状に探っていく。フルキャストまで伸びたら、潮に乗せてさらにラインを送り出し、最大60〜70m先まで流す。ルアーマンに混じって並ぶことが多いのと、危険防止のため、釣り下る方法はとらない。一通り流し終わったら、フライを変える。イエロー、ホワイト、ブルー、グリーン、ブラック、レッドヘッド・・・。全長5cmから20cmまでのサイズの様々なフライをボックスに詰め込んでいる。
数年前、ものすごいボイルに遭遇したが、捕食されていた約30cmのサヨリがスレ掛かりしただけだった。この冬もすでに何度か足を運び、ルアーマンが掛けるのを見たが、釣果ゼロが続いていた。どうやったら釣れるのか。悩みは深まるばかり。そんな中で知り合ったルアーマンが「ジワジワ引く。アタリは小さい」と教えてくれた。スイング中にリトリーブするのをやめ、流れ切った後のリトリーブもゆっくりにした。「コツ」というような小さな感触が何度かあった。ただ、釣り上げたことがないため、それが魚のアタリなのか何なのか分からないままでいた。
真冬のオリオン座が驚くほどの明るさで輝く“晴天”の夜空で3回、流れ星があった。「次の流れ星では釣れろと叫んでやろう」と思うが、必ずワンテンポおくれてしまう。午前0時をまたぎ約3時間でタイムアップ。「今夜もこれぐらいにしといたろ」と口にし、ポイントを後にした。
数日後、6人のルアーマンと合流し、再挑戦した。一転して曇り空で、真っ暗闇となった。
潮流に対し一番下側に入らせてもらい、開始。フルキャスト直前の数投目、リトリーブ中に何かが触った感じがした。投げ直す。潮目を横切るフライに再び何かが触り、今度は次の瞬間、小さくはない生命の躍動が伝わってきた。リールが逆転。流れに乗って下った後、遠くでエラ洗いするのが分かった。16ftハードアクションを水面近くでたわませ、引き寄せた。71cm。産卵直後のほっそりした体型で、秋から冬にかけてほどの重量感はないものの、外海に面しているだけあり、銀ピカの美しい魚だった。その後、66.5cmを追加し、納竿。充実感が体に満ちた。おとなしく並んでつながれている2尾を防水デジタルカメラで撮影した。サファイアのように青く写った眼が印象的だ。