釣りに対する情熱が醒めてきかけている頃だった。いつもの川、いつもの場所、いつものポイントで釣りをして、釣果も伸び悩み始めていた。ポイント開拓に精を出そうと考えていても、夏の暑い日などは特に、釣りに行く事さえも面倒になっていた。大物を釣って初めて満たされる筈の私の欲求も、いつしか数釣りに満足するようになり、求心力を失っていた。
シーズンオフになってもフライを巻く事もなかった。ドライフライは浮いていれば、ウェットフライなら魚の鼻先さえ流せさえすれば釣れると考えていた。新しいフライを巻こうとか、もっと美しくカッコよく巻こうとか、向上心も薄れかけていた。
そんな悶々とした日々を過ごしている頃、雑誌にパワーウェットで狙うサクラマスの記事が毎月連載されていた。サクラマスの存在は勿論知ってはいたが、エサ釣りをしていた頃からサクラマス&ニジマス=(カワ)マスで片付けられ、狙って釣れる魚ではないと決めつけていたし、もし掛かってもいつも糸を切られて釣った試しはなかった。
その記事は私にとって衝撃的であった。大河に胸まで立ち込み、ダブルハンドロッドに12番のライン、飾り物と思っていたサーモンフライがこの国で当り前のように使用される。竿は満月のようにしなり、一本のラインを通じて、この美しいフライがサクラマスの顎を捉えている。横たわる獲物、口元には役目を終えた美しいフライ。サクラマスのピンクとも薄紫色とも付かない怪しげな輝きが、よりフライの美しさを引き立たせている。また、太陽光線が魚体に反射して、本を見ている私までがまぶしさを覚えた。
私の中に眠っていた野生が蘇った瞬間だった。写真を見ただけでその魚の放つオーラに圧倒される事など、いままでなかった。その冴えた文章は、追い撃ちをかけるように、釣れる物なら釣ってみろと言わんばかりだった。私の中での第二の沢田賢一郎ブームである。
周りにこの釣りをする人間が殆ど居らず、情報は皆無に等しかった。場所は勿論、タックル、釣り方、何もかもである。今では知らぬ人の無い米代川も、いつもの渓流に通うまでの通過点でしかない、というよりも川幅の広さ、水量から釣りの対象と考えてもいなかったというのが正しい。手持ちのロッドの中には、アメマスや湖のニジマス用に10番のシングルハンドがあり、まずはこれで釣れる場所を捜してからダブルハンドを購入しようと考えていた。
まず最初に、米代川本流の最上流部鹿角地区から探ってみる事にした。上流部とはいっても、今まで釣りをしてきた川に比較して格段に水量が多く、どこにサクラマスが付いているのか解らない。また、止水ならまだしも、慣れないシューティングヘッドに釣れる気が起こらない。フラットビームの処理にイライラは募るばかり。釣りに出かける前はあれだけ創造力が膨らんだのに、いざ実釣になるといとも簡単に打ちひしがれてしまった。
そうこうしている内に、一匹も釣れない事に我慢が出来なくなり、午後は渓流へと避難するようになった。生き返ったような爽快な気分だった。刺激的な渓流釣りを久々に堪能した。しかし、帰り道は心の何処かに虚しさが漂っている。なぜかって。それは勿論、パワーウェットで結果を出していないからである。間違って一匹でも釣れてくれれば熱の入りようも違ってくるだろうが、そんなにたやすい相手ではない。技術も結果も出せない自分に腹が立つぱかりだ。そんな想いが、毎回本流へと脚を向かわせる原動力となっていた。
サクラマスを狙っている釣り人は皆無に等しかったが、ヤマメを狙っている人達の情報を集め、なんとかポイントが解ってきた。本流とは言え渇水しているので、ポイントを更に絞る事が出来た。
ある日、私はいつものように誰もいない堰堤の下の瀬に目星を付けていた。遡上してきたサクラマスは堰堤の下流で休む筈である。
渓流に於いても堰堤に近い淵は要注意である。ダウンで狙うその瀬を釣る前に、一応堰堤直下をアップで攻めて見た。それまでアクアマリンばかり使っていたのを、渇水してポイントが小さいという理由で、ダブルローウォーターのグレートセッジに替えていた。何気なく投げたそのフライだったが、白泡の下から巨大な黒い物体が着水したグレートセッジに急接近した。
「デカい!」
一瞬にして緊張感が体中にみなぎる。黒い物体はフライのほんの数センチの所まで近づき、反転して返っていった。体中の力が抜けた。その後何度フライを打ち込んでも後の祭りだった。サクラマスとの初めての対面だった。
それから数度堰堤下を釣ったが、一度も姿を見せてくれる事はなかった。なまじ竿の長さで届くような距離でサクラマスを見てしまった為に、その他多くの本命ポイントを見失っていたのである。ある雨の日、我に返って堰堤下の瀬を攻める事にした。その瀬は下流の淵へと続く為、雨で水量が増えると淵から遡ると考えたからである。キャスティングは相変わらずぎこちなかったが、それ程遠投を必要としない為、もしサクラマスが居ればフライは魚の目の前を通過している筈である。
30メートル程下って瀬が岩盤に沿って流れる部分に差し掛かった時に、引ったくる様な強烈な当たりにロッドを持って行かれそうになった。今まで散々釣ったウグイの当たりとは明らかに違った。サクラマスに違いない、自分に言い聞かせるようにやり取りが始まった。
体中の血液が血管の中を異常なスピードで流れているのを、心臓の鼓動の早さが知らせている。魚はジャンプこそしないがヤマメ特有の回転をしたり、一気に下流に突っ走って逃れようとする。何度も繰り返している内に、とうとう寄ってきた。
いよいよ取り込みである。水面に浮かぶその獲物の大きさに腰が引ける。美しいなどと考える余裕はない。ロッドを持つ右手をいっぱいに伸ばし、左手のネットを懸命に差し伸べるが魚が寄らない。その時、頑を水面から出して空気を吸わせてしまった為、サクラマスが最後の抵抗をした。
「アッ!」
さっきまでサクラマスの顎を捉えていたグリーンのアクアマリンが私に向かって跳ね返ってきた。あっけない幕切れだった。サクラマス挑戦一年目は、くやしい思いを残しつつ終わった。今となればサクラマスが一匹も釣れないシーズン等考えたくもないが、1年目のオフシーズンにそれほど悔しさを引きずっていなかったような気がする。勿論バラした直後はさすがにショックから立ち直れなかったが、来年への期待の方がより大きかったからだと思う。
キャスティング、ポイント、アプローチ、フライ、ファイティングの総てを一から見直してみた。そして何よりも、新たなポイント攻略の為、ダブルハンドロッドを購入したのも期待を膨らますに十分だった。
最初の一本はランドロックを選んだ。選んだというより、二十歳そこそこの若造にとって17フィートは予算的に辛かったというのが本音である。
さあ待ちに待った解禁である。どんな川でもいいから、早くダブルハンドロッドを振りたくて仕方が無かった。解禁後、初釣行に選んだ川は、岩手県小本川河口だった。流れは殆ど無く、まるで湖のようなポイントである。去年とは大分勝手が違うポイントだが、少年の頃十和田湖でサクラマスをルアーで釣った事を思い出す。目と鼻の先が海であるそのポイントに、遅れて遡上してきた鮭が見えた。白い砂底の為に魚を見つけやすい。しばらく見渡すと表層を泳ぐ流線型の魚を見つけた。直感でサクラマスと思った。
急いで支度をしてその場所へ戻る。そして悠々と泳ぐその魚の先にフライを投げるが、完全に無視されてしまった。
そうこうしている内、魚が遠くに行ってしまったので100m程上流に場所を替えた。その湖のようなポイントは、変化に乏しくすぐに飽きてしまう。する事といえば、フライを替える事と、リトリーブのスピードを替える事位だ。
2時間程釣った頃、徐々に満潮へ向かい始め、何やら怪しげな雰囲気を感じ取った。そう、如何にも釣れそうな雰囲気である。さっきまで流れの無かった水面が、潮が満ちていくに従って精気に満ちてきた。私はアクアマリンを仕舞い、一番奇麗に巻けたサーモンフライ、エイボンイーグルを結んだ。このフライの命であるイーグルが、使ってくれと言わんばかりにフライボックスの中で風にたなびいていたからである。
シューティングラインをハンドリングしていない為、トラブル無く会心のキャスティングが続く。そうして、十投程した時、それまでカウントダウンしてから始めたリトリーブを、フライが着水してすぐにファストリトリーブした時にグングンと当たりがあった。最初はカレイかアブラメ(アイナメ)かも、と一瞬思った。
近くまで来てギラギラと回転する様を目の当たりにして初めてサクラマスと確信した。
半ば強引に引きずり上げ、フライで初のサクラマスをキャッチ出来た。55センチ、下目使いをしたその顔つきに鋭さはなく、むしろ尺ヤマメに近いものだった。ビカビカのフレッシュランの為、太陽光線が反射してまぶしい。薄いピンクとも紫色ともつかない色も、衝撃を受けたあの写真と同じであった。サクラマスの顎を捉えているイーグルは血で真っ赤に染まっていたが、その美しさは全く損なわれていなかった。いや、戦いを終えその役目を全うした傷だらけのその姿が、「どうだ、言った通りだろう。」と話している様に見えた。一生忘れられない瞬間である。
春先から早々とサクラマスが釣れてしまい、目標は達成された。次のターゲットは数ある米代川支流の雄、阿仁川である。古くは阿仁マタギ(熊漁師)で有名なこの川は、上流の渓魚、中下流の鮎と、これまで全国に名声を轟かせていたが、サクラマスも相当数遡上する河川としてにわかに注目を集めていた。とは言え、現在のように解禁日に数千人が川に立ち並ぶような事はなく、釣りをするのに順番待ちという事もなかった。
6月2日に休暇が取れたので、仲間のルアーマン2人と根古屋地区に夜明けから入る。昼には、解禁日から来ている沢田さん達と増沢地区で合流する予定だ。釣りの身仕度をしていると、私達の居る側の対岸にも釣り人が数人おり、辺りの薄暗さと相まって緊張感が漂っている。我々も三手に分かれキャスティングを始めた。私は、渇水して非常にシビアな状況であるが薄暗い事もあり、シルバーボディで、ある程度目立つ色を使いたいと思い、沢田パターンの新作「スペイバスタード」を結んでいた。と言うより、小本川の時のエイボンイーグルの様に、フライボックスの中で一際自己主張していたからである。
案の定目の前を泳がせてみると、正に怪しい動きで俄然釣れそうな気がして来る。ヘロンやスペイハックルでは到底表現出来ない動きである。
下手なりのキャスティングで静かに、丁寧に釣り下って行く。20分位釣り下った所でテトラポットに差し掛かり、水流が複雑で如何にも怪しい。フライが横切る時には、特に神経を研ぎ済ます。フライが着水してラインが流芯に引込まれ、フライが沈んで行く。フラットビームが張り、ラインが伸びきった時にスイングが始まる。
その時、それまでなかったような感覚か体中を駆け巡り、鳥肌が立った。魚が追ってきているような気がしたのだ。すかさず左手に持っていた
フラットビームをチョンチョンと2回引っ張った途端、グングンという官能的な当たりがあった。
「鳴呼、あの時と同じだ。」酔いしれていられるのは魚が下流に向かって走っている時までだ。上流で釣っている2人が駆け寄ってきて、応援してくれる。慎重に且つ大胆にファイトし、幅広の雄の魚体を手にする事が出来た。
この魚は残念ながら撮影の途中で逃げられてしまい、沢田さんに見せられなかったが、スペイバスタードで釣った事を知らせたくて小踊りして増沢に向かった事を覚えている。この日は、雨の降りしきる中でブラックマリアを使って沢田さんも釣り上げた。
この川で釣られたサクラマスは全般に黒いフライが多い。古くからこの釣りに情熱を傾けていた先人達のノウハウから生まれたのが「阿仁フライ」である。皆が阿仁フライを使い始め、やがて「ブラックマリア」「ブラックフェアリー」「パープルキング」「ブラックキング」「パープルヘロン」「スペイバスタード」で釣り上げる様になった。勿論アクアマリンもこれらに優るとも劣らない活躍をしていたが、阿仁川にはスペイかディーパターンというのが半ば定番となっていた。
この事は私にとって非常に興味深い事だった。スコットランドの川にも当りフライが存在するが、川によって当りフライが異なるなんてよくよく考えたらおかしな話ではないか。元々1つの海から遡上して来る魚である。それが川が変わった途端に興味を示すフライが異なるなんて!?
確かに黒系のフライを使えば釣れる、だが、問題は何故釣れるのかである。予想の域を出ないが、それには幾つかの理由がある。米代川で1、2を分け合う一大支流阿仁川、藤琴川は、米代川河口から数十キロ離れており、釣れる魚にフレッシュランが少ない。阿仁川に限らず米代川水系は、河原が少なく底石の少ない砂利か岩壁底で、全体に暗めの川である。その上、解禁の頃は渇水している。自ずとローウォーターの釣り方になる。快晴で水温が高い日は、当然派手なフライや大きいフライヘの反応が良くない。しかし、一旦激しい雨が降って川が増水しようものなら、結ぶフライは極めて派手な物や大きめのフライが効果的になる。
何故そのフライが釣れるのかを紐解いていくと、そのフライを考案した作者の気持ち、釣りをしていた川を思い浮かべて釣りが出来るので、より一層楽しさが広がった。
フライをより沈める為には、フライ又はフライラインを重い物に替えれば良い。シューティングヘッドは長ければ長いほど流れの影響を受け易く、フライを不自然に泳がせてしまう。だからタイプIIIやタイプVIといったラインは、雪代期や手前の流芯を流す時以外はあまり使用しない。
そこで、最も多用するのが重いフライである。私は、タイプIIにカッパーチューブの組み合わせがとても気に入っていた。なぜなら、水中のフライが極めて重い為に、ラインが流芯に引込まれて、フラットビームを通じて良いテンションが保てるからであった。如何にも釣れそうな雰囲気だったのである。
しかし、これには大きな問題があった。フライが重すぎてキャスティングがままならないのである。定番のウォディントン35mmの大きさに近づけようとすると、2インチ近い物を使用しなければならない。逆に小さくすると魚へのアピールが心許ない。いつしかカッパーチューブヘ手が伸び無くなっていた。
ある年、川がサクラマスを狙う釣り人でごった返している日で、入る場所に苦慮していた。性格的に待っている時間がもったいないので、以前から目を付けていて誰も約りをしていない場所へと向かった。
現場に到着すると、案の定釣り人は皆無だ。そのポイントは瀬肩のちっぽけな場所だが、下流が荒瀬なので遡上してきたサクラマスが一旦休むと読んでいた。水深は浅いが流速が早い為、ウォディントンでは表層を流れ過ぎる。流れをしっかり捉えて水面に上擦らないフライが欲しかった。フライボックスを眺めていると、他のフライに埋もれるようにたたずんでいたフライを見つけた。カッパーチューブ1-1/4のアクアマリンである。私には確信があった。流速が早いとは言え、これ以上サイズが大きいと根がかりが頻発する。小さくて目立たないとは言え、今から狙う場所はピンスポットである。活性の高い魚の鼻面を流れれば、フライの大小は関係無い。相変わらずキャスティングは難しいが、サイズが小さい為に何とかなる。
私はひたすら同じ場所からキャスティングを続けた。目の前をライズするもの、背中を出して通過するもの等、今日は活性が高いのが解る。20分ほど釣ってヤマメが1匹掛かった後に、フライがスイングしている最中に背ビレを出して追ってきている魚が見えた。明らかにサクラマスだった。
スイングが終わる前に勝負を付けたい、そう思ってフラットビームを2回チョンチョンと引っ張ったら、「ズン」と引っ張られた。あまりに浅場でフライを捉えた為に、魚がもんどりうっている。皮一枚のきわどいフッキングだったが、この日の出来事は私にとって衝撃的だった。この日以来、流芯側に立ってカッパーチューブを使用したり、荒瀬のピンポントを狙うようになり、釣りの選択肢がより広がった。
「雷の鳴る日はサンダーアンドライトニング」という格言が存在するかどうか解らないが、必ず結ぶのが常だ。未だ結果は出ていないが。私にとって雨の日は、渓流のみならず本流のサクラマス釣りに於いても様々なシーンが脳裏に焼き付いている。渇水期にいくら投げても反応が無かったのに、雨が降り出した途端に釣れ出したり、雨が引き起こした雪解け水の洪水の後、水量が安定し出すと爆発的に釣れ出す。雨降りの日は、サクラマスをゲットする最短の近道である。
では、雨降りに効果的なフライとはどのようなフライだろうか。記憶をたどっていくと面白い事に気が付いた。釣り上げたサクラマスの数と同じ位に、使っていたフライも多種多様だった事である。大まかには、水量が多目の時には明るめで派手なフライ、渇水の時に降る雨の時は黒系のフライでも結構釣っている。
しかし、最近の数本はアクアマリンで釣り上げている。何故かと考えて見たら、始めたばかりの頃はアクアマリンが一番釣れるフライだという、ある意味先入観が無かったと思う。むしろ、この間はあのフライで釣ったから今度はこのフライで、あの人があのフライで釣ったから僕はこのフライで、と釣れるフライの手数を自分の中で増やしたかったのである。また、それが楽しかったし、様々なフライパターンを巻くきっかけとなった事は間違いない。最近の数本が同じフライというのは、雨が絡んだ好条件の日に、確実に釣れるだろうフライを結んでしまったからだと思う。つまり、条件の良い日に釣れない事へのプレッシャーである。この考えは戒めなければならないと思っている。
ことサーモンフイツシングに関しては、一本の当り針で何十本も釣って磨いていくよりも、未だ見ぬ可能性を秘めた針で釣るというのが私の持論である。ころころフライを替えるという意味ではなく、結果が出るまで、使い方に納得するまで徹底的に使い込むのは言うまでもない。そうした事によって得る情報は貴重だ。雨の日に限らず、あらゆる条件にマッチしたフライが、星の数ほどある。選択を欲張れば悩み、結果が出れば至上の喜びへと変わる。
フライに関してはこれからも無限の中から幾多の回答を見つけていきたいと思う。
------- つづく --------
SL6 Black Spey Hooks
DU3 Limerick Spinner Hooks
SL4 Single Bartleet Hooks
XD1 Tube Fly Double Hooks
DD2 Flat Perfect Hooks
DD1 Black Terrestrial Hooks
TD4 Old Limerick Wet Hooks
DU1 Silver May Hooks
MU1 Flat Midge Hooks
LD3 Long Limerick Hooks
TD2 Summer Sproat Hooks
XS1 Tube Single Silver Hooks
TD6 Siver Sedge Hooks
SL5 Black Spey Hooks
DU3 Limerick Spinner Hooks