思いっきり大自然
長山 吉郎
もう一度行きたいモンゴル
モンゴルで初めて釣ったのはレノック。
最終日の幸運は二度と忘れられません。
ルアーフィッシングをやっていたころ、サーモンや大きい鱒が釣りたくて、けっこう海外にも行ったりしましたが、本で読むのと違い、釣り人の多さにびっくりしました。魚の釣れるところは、何処でも、釣り人が押し寄せるもんだと思っていました。
初めてモンゴルに行き、ヘリから降りて、キャンプに着いたとき、ここは素晴らしい場所だと、一目で感じました。大草原の中にたたずむ白いゲル、大きく青い空、遠くに見える木に囲まれた美しい川。
草原を走り回り、我ら釣り人の逞しい足となってくれるロシア製のプルゴンは、川の中さえ走ってしまう、ものすごい4輪駆動車です。しかし夜、川の中で、エンストして立ち往生したときには、びっくりして少々不安になりました。驚くといえば、ポイントの移動中に獲物をみつけ、突然ハンティングが始まる遊牧民の生活にもびっくりです。プルゴンで道のない草原を走りながら、ガイドは釣りを忘れて獲物を追いかけます。
少し心配していた食事は、日本人向きの料理を出してくれて、キャンプのマスターやスタッフの熱意を感じました。ある日ハンティングの獲物がテーブルに並んだこともありました。
オノン川はダブルハンドで攻める美しい川で、タイメン、レノック、アムールトラウトなどが釣れます。川では、まだ今は、他の釣り人に会うことはほとんどありませんでした。自分勝手ではありますが、この野生の釣り場が、いつまでも続いてほしいと思います。
ゲルでの寝泊りはとても快適でした。寒がりの私たちのために、キャンプのスタッフが夜中もストーブの薪をくべに来てくれました。感謝です。夜トイレに起きて、見た星はとても美しかったです。
釣りにはガイド、通訳、ドライバー、ランチを作ってくれるスタッフがつきます。彼らとの交流も旅行の楽しみです。モンゴルの大自然をこんなに贅沢に楽しめるなんて、思ってもみませんでした。
今回の旅行はいいメンバーに恵まれて、魚も釣れて、とても楽しい旅でした。またモンゴルを訪れることが叶うことを、願ってやみません。